公共のモザイク画案内 no.3

丸栄百貨店 西側壁面のモザイク画

村野藤吾 設計 1953(昭和28)年

(名古屋市中区栄三丁目3-1)

 

何ヶ月ぶりかのモザイク画案内です。しぶとく続けます。

さて、今回は昭和を代表する建築家・村野藤吾(1891-1984年)設計の丸栄百貨店壁面のモザイク画です。

名古屋の人は何気なく通り過ぎてしまっているこの建物。

実は百貨店で唯一、日本建築学会賞を受賞している素晴らしい建築物なのです!

ちなみに、村野氏は丸栄百貨店と同時期に広島の世界平和記念聖堂(国指定重要文化財)も手がけています。

 

丸栄百貨店にモザイク画のタイトルなど問い合わせ、2週間ほど調べていただきましたが、何も資料が残っておらず詳細不明とのことでした。(とても丁寧に対応していただきありがとうございました。)

個人的に気になるのは、モザイク画のデザインも村野氏なのか?誰なのか?です。

素材はおそらく磁器タイルで、縦や横にレンガ積みのように並べられているのが印象的です。

 

村野氏の他の建築物(日生劇場、旧大阪新歌舞伎座など)でも壁面や床にモザイク画が施されているので、モザイクがお好きだったのかなと、巨匠に親近感をいだきます。

 

追伸 で書くのももったいないですが、こちら丸栄百貨店1階エレベーターの扉絵は、東郷青児(1897-1978年)作、「山の幸、海の幸」です。